2014年08月14日
備忘録 十一
〇月〇日 雨
久しぶりに森の匂いを嗅ぐ
生きている木もそうだが
その下にずっと敷き詰めれれている
黒や茶色に変わった草や葉のじゅうたんから
音もなく湧き立ってくる香りだろう
生への思いは静からの声なき応援で知る
〇月〇日 晴れ
若者たちの祭典
夏はあらゆるスポーツや文化行事が盛り上がる
精神や魂を解き放つ
溢れるほどの情熱
今日もテレビやラジオ
名も知らぬ若者に心震える
〇月〇日 雨
台風は夏の風物詩
が近年の大雨はどうだ
無力感が増す
避難勧告に戸惑う
自分で決められない恐怖に
家の中 静かにいる
〇月〇日 晴れ
サヨナラもなく横たわる人
逃げる 消える 立ち向かう
静かに閉じた目
何も伝わらない
残る者の虚しさ
熱を帯びた風に暑さのみを感じる
夏の音や降りこぼれる光に
何の感情もない
〇月〇日 晴れ
いつまでやるんだ
どこまで走るんだ
何球投げるんだ
何を見ているんだ
なぜここにいるんだ
人は時に無意識のなかで
目の前しか見えなくなる
誰も責められない
ただ拳を握り祈るのみ
〇月〇日 雨
自然界は勝者の歴史か
食われ消えていくのは敗者なのか
意味を考える
答えは出ず
野菜 肉 魚 今日の食べ物
〇月〇日 晴れ
一国一城
世界は数えきれないほどの国があった
少なくすることを人間の性とするなら
争いの理由もわからなくもない
しかし 得体のしれない嫌悪感
〇月〇日 曇
高揚と倦怠の繰り返し
反省と決意も繰り返す
ふうと 息をはく
そして吸う
繰り返したっていいのかな
〇月〇日 雨
帰るひとがいる
静かにゆっくりと
喧騒がもどるまで
まわりに人がいる
何気ない幸せ
少しごめんなさいと
感謝
夏は続く
この夏も
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