2012年05月15日
Okinawa.
Okinawa bay blues
午前11時 ギャベッジトラックがやってくる
工場から そろそろと 人がでてくる
そうランチタイムだ
ギャベッジとは いわゆる生ごみの意味
やつらがいたずらっぽく こう呼ぶトラックは
コンテナトラックに調理器具をのせ
ハンバーガーからアイスクリームやスナック
飲み物はコーラはじめなんでも満載の
移動販売車のことだ
とにかく何でも乗っている
もし無くても 翌日には
そのギャベッジのメニューに加わっている
そして それはその日から
思わず口走った奴の 専用メニューとなる
昼はそのトラックが
10分から15分くらい
おかしなチャイムの音楽とともに現れて
さっと工場のドライブウェイに店を広げ
大声で ジョークを飛ばしながら
次の場所へ去っていくのだ
ここはいつも11時だ
工場も 11時から交替で昼休みになっている
そうは言っても 早番の始業は7時からだから
11時でも早くはない
みんながみんな そこでランチを仕入れることはないが
結構にぎわう 昼のひとときだった
食堂兼会議室みたいなところはあるが
多くのやつらは 自分のベイで食べる
立ったまま食べてるやつもいる
ジャガイモを レンジであたため
塩やバターをつけて 食べてるやつもいる
工場の規律は どこにあるんだろう
しかし やつらは 食べ終わると
すぐに仕事を始める
はやく 終わらせて はやく工場を出るためだ
タフな奴らだ
自分の仕事だ
仲もいいが 自分のペースだ
その日はタバコが終わってしまった
ポーターの一人に ピースのサインを送る
そいつは 指笛で 他の若いポーターに合図する
工場の隅に置かれた 汚いロッカーから
取り出してもってくる
こんな商売をしている奴もいる
この中では 誰もが町に住んでいるようだ
タバコを手渡しながら もう一方の手で金を受け取る
そして 無邪気な顔をして言った
「このタバコの赤と白の意味をしってるか?」
首を横に振る
すると ますます得意げな顔になった
「この赤いのは女の口紅の色さ
白いのはタバコ
実は 女が吸ったタバコを
デザインにしてるんだ」
納得はしたが 信用はしていない
やつらのいうことがどこまで本当のことなのか
それで 恥をかいたやつも結構いる
しかしながら信用しようと思った
タバコのパッケージをじっと見る
男たちが そんなことを考えながら
どんどん開拓されていく大地に腰を下ろし
つかの間の安息を 楽しむ姿
少しの郷愁と 明日への淡い期待
もうひとつの話も聞いた
「いつか 行きたい国がある
お前の生まれた国だ
俺の生まれ故郷の 友達がいるんだ
けっこう暑いところらしいが
海がきれいだと手紙がきたよ
人も街も好きだとも書いてあった
沖縄(Okinawa)ってところだ」
「そいつは基地にいたんだが
帰ってきて 除隊して またそこへ
行っちまったんだ ビックリさ
なにが そんなにいいところなのか
俺も見てみたいと思ってるんだ」
「でも 俺は帰ってくるよ
そこで何が起きたか
勉強したよ
よその国に行けることは
楽しいもんさ
でも 行けるようになったってことは
行けるようにした人たちがいるんだ
誰だって知らないやつを
自分の家へ 簡単には入れないだろ」
赤と白の箱のタバコ
この国も 何かを抱えたまま膨らんでいる
善悪は 長い歴史の中で色あせる
大きなことをしたことが歴史の中で賛美される
そして それは答えではない
未来の道を選ぶ灯りのようなものだ
箱の意味だって 答えじゃなく
それを手にするやつらの 闇を照らす火だ
信じれば つながる
過去と未来が つながる
また明日もギャベッジはやってくる
たまにはランチ買ってみよう
やつにも タバコを頼もうか
あの島へ行けるよう
ほんのちょっとだけ協力してやるか
ただ またうまくだまされないように
話しは少しだけ信じるようにしよう
また明日も今日と同じだろうな
でも 楽しいよ
遠く離れている 無責任さか
いい時代に生まれたと
信じておこう
赤白の話しも とっておこう
Okinawa 沖縄
ここからなら
遠くない
午前11時 ギャベッジトラックがやってくる
工場から そろそろと 人がでてくる
そうランチタイムだ
ギャベッジとは いわゆる生ごみの意味
やつらがいたずらっぽく こう呼ぶトラックは
コンテナトラックに調理器具をのせ
ハンバーガーからアイスクリームやスナック
飲み物はコーラはじめなんでも満載の
移動販売車のことだ
とにかく何でも乗っている
もし無くても 翌日には
そのギャベッジのメニューに加わっている
そして それはその日から
思わず口走った奴の 専用メニューとなる
昼はそのトラックが
10分から15分くらい
おかしなチャイムの音楽とともに現れて
さっと工場のドライブウェイに店を広げ
大声で ジョークを飛ばしながら
次の場所へ去っていくのだ
ここはいつも11時だ
工場も 11時から交替で昼休みになっている
そうは言っても 早番の始業は7時からだから
11時でも早くはない
みんながみんな そこでランチを仕入れることはないが
結構にぎわう 昼のひとときだった
食堂兼会議室みたいなところはあるが
多くのやつらは 自分のベイで食べる
立ったまま食べてるやつもいる
ジャガイモを レンジであたため
塩やバターをつけて 食べてるやつもいる
工場の規律は どこにあるんだろう
しかし やつらは 食べ終わると
すぐに仕事を始める
はやく 終わらせて はやく工場を出るためだ
タフな奴らだ
自分の仕事だ
仲もいいが 自分のペースだ
その日はタバコが終わってしまった
ポーターの一人に ピースのサインを送る
そいつは 指笛で 他の若いポーターに合図する
工場の隅に置かれた 汚いロッカーから
取り出してもってくる
こんな商売をしている奴もいる
この中では 誰もが町に住んでいるようだ
タバコを手渡しながら もう一方の手で金を受け取る
そして 無邪気な顔をして言った
「このタバコの赤と白の意味をしってるか?」
首を横に振る
すると ますます得意げな顔になった
「この赤いのは女の口紅の色さ
白いのはタバコ
実は 女が吸ったタバコを
デザインにしてるんだ」
納得はしたが 信用はしていない
やつらのいうことがどこまで本当のことなのか
それで 恥をかいたやつも結構いる
しかしながら信用しようと思った
タバコのパッケージをじっと見る
男たちが そんなことを考えながら
どんどん開拓されていく大地に腰を下ろし
つかの間の安息を 楽しむ姿
少しの郷愁と 明日への淡い期待
もうひとつの話も聞いた
「いつか 行きたい国がある
お前の生まれた国だ
俺の生まれ故郷の 友達がいるんだ
けっこう暑いところらしいが
海がきれいだと手紙がきたよ
人も街も好きだとも書いてあった
沖縄(Okinawa)ってところだ」
「そいつは基地にいたんだが
帰ってきて 除隊して またそこへ
行っちまったんだ ビックリさ
なにが そんなにいいところなのか
俺も見てみたいと思ってるんだ」
「でも 俺は帰ってくるよ
そこで何が起きたか
勉強したよ
よその国に行けることは
楽しいもんさ
でも 行けるようになったってことは
行けるようにした人たちがいるんだ
誰だって知らないやつを
自分の家へ 簡単には入れないだろ」
赤と白の箱のタバコ
この国も 何かを抱えたまま膨らんでいる
善悪は 長い歴史の中で色あせる
大きなことをしたことが歴史の中で賛美される
そして それは答えではない
未来の道を選ぶ灯りのようなものだ
箱の意味だって 答えじゃなく
それを手にするやつらの 闇を照らす火だ
信じれば つながる
過去と未来が つながる
また明日もギャベッジはやってくる
たまにはランチ買ってみよう
やつにも タバコを頼もうか
あの島へ行けるよう
ほんのちょっとだけ協力してやるか
ただ またうまくだまされないように
話しは少しだけ信じるようにしよう
また明日も今日と同じだろうな
でも 楽しいよ
遠く離れている 無責任さか
いい時代に生まれたと
信じておこう
赤白の話しも とっておこう
Okinawa 沖縄
ここからなら
遠くない