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2014年12月08日

僕の時間 8

僕の時間 8


近年にない寒波が訪れて
比較的温暖なこの街も
雪は降らないけどとても冷えている

いろいろなことが今年もあった

この秋には大きな山火事があり
一か月近く それほど遠くない山が
くすぶり続けた
夜には空がオレンジ色になり
このあたりの人たちはずっと心配していた

ゆるやかな谷を走る道は夏の異常豪雨で壊され
今でも工事中だが 最近やっと通行できるようになった

仕事も段取りが悪く時間が合わず
彼の電話をもらってから数日たっていた

何年振りという言葉をよく聞いた
僕も何年振りという出来事があった
それもこの季節になって
世界はどこかでつながっている
確信めいたものが僕の心に波紋を広げた

彼からの催促はなかった

そう 理由がある

なぜなら今週末 彼はこの街へやってくるからだ
彼もまた移動をし 今ではジェットで3時間ほどかかる
そんなところに住んでいる

あの電話の次の日 彼から再び電話があり
「どうせ見になんて行ってないだろうから 俺が行くよ
久しぶりだしな」
「そうか 何十年ぶりだろうね でもチケットはとれるのかい?」
「ああ何とかなるさ」

なぜか全く会ってないのに
彼とはあの頃のままのようだ

お互い声は低く たまにせき込んだり

言葉が見つからなくて黙ったり
少し会話もスローダウンしてきているが
気持ちだけはとても新鮮なんだ

こんな関係って凄いな
と この数日ずっと考えていた

山がさえぎることも海が沈めることも
空が消すこともなく
僕らはずっとお互いが好きだった
彼がもしそうでなかったとしても
少なくとも僕は彼のことをどこかでいつも大切に思っている
少なくとも僕は

いいクリスマスプレゼントになったのかな
この土曜日はイブなのだ

妻には事情を話した
イブに彼と不思議の冒険をすることをだ
彼を紹介することもしたいがその時間はあるだろうか
ただ僕の気持ちを察していたらしく
ただ大丈夫と言ってくれた

クリスマスの夜は家で過ごす
ずっとそうしてきたから

そして時には 故郷に帰ることのできない友人や一人で住んでる奴を招いたりして過ごすのだ

僕と同じような思いを少しでも感じてくれるのなら
来てくれる人には最大のもてなしをしよう
分け与えるなんてとてもできないから
ただただシェアしようといつも思うのだ

クリスマスはそうやって誰もがしてきたこと
だから自然に受け継いでいる

そんな日に彼はやってくる
ぜひ我が家で休んでもらいたい
僕は心を少しだけ躍らせた

僕は彼との時間を再度たどろうと
久しぶりにあのモールに行ってみた

まったく当時とは違う建物だ
名残と言えばパーキング沿いに並ぶ
パームツリーの景色ぐらいだった

荒野のようだったあたりの丘には
きれいに家の屋根が並んでいる

でも乾いた風は今日に限って
あの日のように吹いているように感じた

たどった時間はこれからやって来る時間より重いのだろうか
何の答えも出ないままだった


週末はエアポートに彼を迎えに行く





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