2014年11月26日
rollin
陽が暮れはじめると
それはそれはあっという間に
光が失せていく
光の強さというよりも
色が変わっていくような
何分かおきに
目が追いつかずに
露出調整に戸惑う
3マイルほど下ると川に出る
森の中の砂利道を下っていく
エンジンの音に混じって
タイヤが弾く石の音が響く
少し開けたところに車を停める
一瞬にして静寂があらわれる
このあたりは熊もたくさんいる
茂みの向こうには背の高い木が連なり
突然顔を出すのではないかと
あたりを見回した
いつもならあと少しで
このあたりも雪を見ることができるだろう
そして少しの間
幕間の静かな時が流れることになる
耳がやっと慣れてきた
遠くで岩や石をすり抜けていく水の音が聞こえる
岩の上を歩き岸辺にでた
まだある緑 すでに白くなりつつある山たち
うっすらと霧のようにかすむ流れを
眺める
すでに赤みのかかる空は
青を増していく
春の日差しや
夏の水の冷たさ
秋の岩のぬくもりとも
しばらく会うことはできない
そしてまた春になり
はにかみながらここに立つ
冬はそんな時間をつくってくれる
闇が追いつく前に
通りに出て
薄明りの街へ
驚いたようにどこかで鳥が羽ばたいた
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