2014年09月08日
yukari
縁もゆかりもなかったのに
すっと糸をひくように
つながってゆく
人口も五桁前半のこの街では
大抵のひとのことはどこかで知っているものだ
少し大きなことをやらかすと
全員に知れ渡ることになる
だからこの街のみんなは
大きいことも小さいことも
普通のことにまるめて過ごしている
ある日
街の東の方に用事があり出かけた
その日は薄曇りの空が夕方から雨を
降らせようと徐々に低くなってきていた
とにかく久しぶりに来た
町並みは静かに変わっている
以前はこんな気持ちで走ってたわけではない
今は埋もれていた記憶を掘り起こしている
ゆるやかなカーブを抜けると記憶にある風景
このあたり一帯は小高い丘になっている
幹線道路から少し入った
静かな住宅街だ
言い表せない気持ちが湧いてくる
そうだ初めて自分のクルマを手に入れたころ
どこに行くでもなく走り回っていた頃だ
手に入れたいものがあるとすれば
今はきっとあの頃の自分なんだろうとふと感じた
一生懸命に来たはずがどこかで迷い
それでも何となくやってきた
目の前に気をとられ
ふと顔をあげたらどこかわからなくなってしまった
それでもまだどこかへ行かなくちゃならない
甘酸っぱい気持ちはしばらく続いた
まっすぐ進み左に折れる
帰り道はきれいに整備された並木道を
選んでいこう
この記事へのコメント
おひさしぶりです。
かっこいいですね。
こんな風にギターひけたら
最高ですね。
いつも ありがとうございます。
かっこいいですね。
こんな風にギターひけたら
最高ですね。
いつも ありがとうございます。
Posted by 週末
at 2014年09月16日 21:15

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