2014年07月11日
after 4
彼はとてもリラックスできているようだ
彼の故郷のこの街が さらにいい効果を与えてくれている
今は 思い出すことは少なくなってきたようだが
こちらに来て一か月ほどは毎日
4年間のどこかを ああしたらこうしたらと
考えていたそうだ
「でも結局 何も変えられないことに気づいたよ
ただ それで大分時間をつぶすことができたがね」
子供っぽく笑い 頷いた
自分に言い聞かせているようにも見えた
ロビーにいたからわからなかったが
外は黄金色からオレンジ色に変わりつつあった
外気も少し低くなってきているのだろう
少し肌寒く感じる エアコンも能力を最大に発揮している
「さて そろそろ 行きましょうか?」
コーヒーも半分ほど残したまま冷たくなっている
「ああ そうしよう」
僕らは男二人で街へ出た
不思議な組み合わせだ
街ゆく人にはどんなふうにみえるのだろうか
僕の国だったら きっとすぐ見つかり
アチコチから携帯でシャシを撮られたりするんだろう
誰も人に関心を払わない
その前に自分を楽しんでいる
これが
この国の人や訪れる旅の人に共通するものだ
大通りを少し歩き細い通りに入る
両側にずっとさまざまな店が並んでいる
その中の一軒のドアを僕らは開けた
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