2013年12月13日
12月13日の記事

年末も近づくとこの職場は忙しくなる
先月の半ばあたりから少しずつ増える作業
それと同時に人も増えだす
毎日一人二人 この職場にやってくる
最初の内はあまりに多いので定時のはるか前に
その日の仕事が終わってしまう
一番楽な時期でもあるが
気を使うから差引ゼロかな
まずは作業について教えなければいけない
二日三日でだいたい覚えられるのだが
勤労意欲が旺盛な人ばかりではないから
それぞれに対応を変えたりと工夫が必要だ
そんな俺も先週ここへきたばかりなのだが
一日でも早ければ先輩なのだ
正社員はあまりいない
それぞれのスピード感覚をもっているから
教えてもらう人によって これからの仕事への取り組み方が
決まるといってもいい
短い間に観察できたのはこんなことだ
午前中と午後には15分ほどの休憩があるが
休憩所へは片道二分かかるので計算にいれるよう
社員のひとからそんなことも教えてもらった
それをこの数日は毎日増える人たちに
自分の作業をしながら教えていく
見るからに年上の人が
頭を下げ気味に はいはいと頷く
あまりいい気分とはいえないが
しっかりと教えておかないと これから
自分も含めて 仕事が回らなくなる恐れもあるから
一人ひとりには しっかりと教える必要がある
作業場はとても広い
おおきな劇場のセットのように機械が並んでいる
音も大きいから 私語も他の機械の担当のひとには聞こえない
ただ 三日もすると 大きな音に負けて 必要なこと以外
しゃべらなくなる
そういうことを 少しずつ発見していくのだ
今日は一時間半の残業だ
三時ごろ班長と言われる人が耳のそばで一人一人に
同じことを言って回る
首を縦にふる社員
あきらかに困ったような顔をする新人
忙しいから求人があるのに
定時で帰っていく人も多い
班長の苦笑いが 遠くから見える
でも自分はやっていく
仕事が終わって駐車場に向かうときは
とても寒い
真っ暗な空に星が輝いているのを見上げ
白い息をふっと天に向かって吹き上げる
今年もあと半月ちょっと
月末の給料日までは静かに暮らす
工場の屋根のそこここから水蒸気を放出している
もくもくと灰色から黒に変わり消えていくように見える
駐車場のオレンジの灯りが暖かい
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