2013年11月26日
11月26日の記事

突然思い出し うっと笑ってしまった
とある巨大な銭湯の脱衣所
そこそこ混んでいた
その日は休日でもあり 親子連れも多かった
サウナに入り 露天風呂ものんびりと楽しんだ
そして気分よく上がり 脱衣所へ
その前に体を拭く場所があり みんなそこで
ある程度 水気をとってロッカーへ向かう
さて自分も同じように人の出入りの流れに逆らわず
その場所へ
すると拍手がする
なんだろう?
スタッフが何かの催しでしているんだろうか?
そんなことを思いながら熱気を冷ましていると
どこからか 口笛らしき音
それも かなり大きな音だ
しばらく聞いていると 聞き覚えのあるメロディー
しかし オリジナルの部分も多く コブシの効いたところもある
まさしく口笛
ゆっくりのテンポで しかししっかりと吹き上げている
決まったようにフレーズの最後は半音さげて最後上がる
まるでボーカリストのようだ
さらにその曲の二番へ
口笛だよ
二番だと確信できたのは
その最後のサビの前の 少し変化したフレーズだ
オリジナルに忠実にしかし
ちゃんと自分のものにしている
音符を読むように しっかりと ゆっくりと
脱衣所のすみずみまで 届くような音量である
少し前に風呂から上がった人のようだ
もちろんハダカである
水滴のついた 風呂へつづくドアの前で浴場を見ながら
演奏しているのであった
その間に ほとんどカラダも拭き終り
服を着ようとしていた自分は
知らない間にそのメロディーに聞き入っていたのであった
そして拍手の正体は
マッサージのつもりであろう
自分の体のあちこちを 驚くべきスピードで叩く
その音であった
着替えも終わり バッグにタオルを詰め
脱衣所をでるころ 二曲目が始まっていた
いや アンコールだ
同じメロディーがまた情感たっぷりに流れていた
ロッカーのどこかの列に戻っても
音ははっきりと聞こえてくる
目を合わせることもないが
聞き入ってしまった自分
なぜあのタイミングで あの歌なのか
いつか あのお風呂で
素晴らしい口笛がまた聞けることをどこかで
期待しているのだ
素晴らしいBGMをありがとう
不思議な気持ちが
自然と笑いを湧き出させる
風呂上がりの汗が冷たい風でひんやりとしても
あのメロディはしばらくの間
浮かんでは消え 耳に残っていた
首をすくめ
そのたびに笑ってしまうのであった
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