2013年07月23日
Long touring

クルマに乗っていても暑い
エアコンだって風が出ているだけで室内は日差しに囲まれて温室状態だ
荷物を積んだバイクが国道を走っていく
自転車の荷台にシュラフをくくりつけ真っ黒に日に焼けゆっくりと走っているのもいる
夏だ夏休みだ ツーリングの季節だ
どこから来たのだろう そしてどこに行こうとしているのか
信号待ちのクルマの中から ぼーっと見ている
こういうツーリングというのは目的地は必ずしも一か所ではないから
どちら方面という方が正しいかもしれない 北海道とかいうと一か所だが
数えきれないほど行く価値のあるところがあるのと似たようなものだ
日本を東へ西へ
ひとり限られた時間の中でトコトコと進んでいく
この暑いのに殊勝なやつだ とクスっと笑う
若いころの自分に重ねている
あちこち 暇を見つけては走り回ったっけ
夏の風物詩はたくさんあるが こんなところにも
少し涼しげな気持ちにさせてくれるものがあるのだ
ま 走っている本人たちはそれどころではないだろうが
でも いいよ
何年か経て 仕事仕事の毎日の中で
ただ保つだけの生活に身動きが取れなくなってしまっても
少し頑張ってみたり 深く心に刻んだものを持っているというのは
アスファルトの切れ間からのぞく緑の草のように強く
生命力に満ちていた自分をすこし誇らしく思えるものなのだ
たまには勝手に美化した思い出を勝手に取り出して
にやにやと眺めるなんてことも
心の底によどんだ水をかき回すようで いいものだ
信号が赤に変わる
さっき追い越したバイクがクルマの横をすりぬけて
先頭まで走って行く
人生なんて追い越し追い越され走ったり歩いたり
止まっちゃったりの繰り返しなんだぞ
と バイクの背中に電波を送ってみた
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