ラダ

ゆっくりと毎日が通りすぎていく

今日の出来はどうだい？

あぁ　まあまあかな

よかった　明日もいい日になるよ

そうだな　出来ただけが　その日のベストさ
だから　何も考えずただ感謝するのさ

彼らは　軽く手をあげ　それぞれに帰っていく


埃だらけのジーンズをポンポンとたたいて
ポケットでつぶれかけているマルボロをとりだした

洗ってきた手には　まだ仕事の跡が残っている


下ばかり向いてきたから　少し頭が痛い
見上げるには　昼間の太陽は高すぎる

夕暮れのこんな時間には　少し顔を上げれば
オレンジの光は　すぐ目に入ってくる
　
上を見て歩くのは少し大変　だから一日の終わりは
自分のところにも太陽が降りてきてくれてるような気にもなる

これがベストだ　もう一度つぶやいて
顔を少し上げる
きょうも　去っていく夕日が自分と同じ高さで輝いている