2012年04月24日
Wind
Against the Wind
1980年
僕らの時代は 一番悪いものだと 思っていた
見たことも聞いたこともないものへ
猛烈に憧れ
いつかは自分の傍らに
そんな暮らしが来るものだと
いや たぐりよせようと
毎日 考えていた
実際 30年が過ぎ
そうなった人もいれば
そうでない人もいる
考えなくても
描きもしなかった未来が
待っていたようだ
息苦しさをこらえて
意味のわからないままの歌を聴きながら
明日は今日と変わらないけど
どこかで 劇的に変わるだろうと
半分信じ
半分はその夢をなでることで
未来へのお土産ができたと
走り続けるのをやめたんだ
そして 今
陽射しが降り注ぎ
春を全身で感じると
誰にともなくキーをたたく
その分 深く深く
深海の泥の中に
静かに埋もれていく
そんなざわめきを抱きながら
もう
真っ暗になった空を見
明日は きっと変わると
変わってほしいと
願う
明日も
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