2015年07月28日
7月28日の記事
陽はまた昇る
街中へちょっとした買い物に出かけた
小さな通りにある駐車場へ車をいれ
少し歩いて商店街へ向かうのだ
車を降りたとたんに じわっと汗がにじんできた
まさに太陽とアスファルトで挟み撃ちにあった
通りを歩く人はまばらだ でも汗まみれなんて感じではない
爽やかな顔をして歩いているように見えた
自分だけがこの灼熱の中にいるのでは決してなかったのに
一人だけ別世界でもがいているようだった
きれいに磨かれたウインドウの店の前を歩く
眩しいほどの太陽がスポットライトになり
自分の姿がそのウインドウに浮かび上がった
颯爽と背筋をのばし リズムよく歩いていると思っていたのに
背を曲げて 傾きながら 顎を出して
苦々しい表情の人間が写っていた
思わず目をそらした
ああ
隠していたはずのものは
無機質な平面の前で 無様に
核心をさらけ出していた
夏の太陽のせいだ
太陽のせいにした
明日も陽は昇る
何を考えても過ぎていく
何をしてもなる様になっていく
そして明日も陽は沈んでいく
次のチャンスに 備えるためか
真っ暗な闇がそれでも救ってくれるのは
陽が昇るのを待っているからなのだろうか
少し無理をして背伸びをしてみた
ぎしぎしと骨の組み合わせを整える
遠くを臨む
顔を上げたら 陽が沈んでいった